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クリープハイプと日常。

クリープハイプは日常と隣り合わせ。誰もが一度は感じたことのある情景…それが浮かぶような楽曲たちを集めました。

  1. 料理 - クリープハイプ

    「料理」という何気ない題材に、疑い、あきらめ、痛み、寄り添い、数々の生々しいリアルが詰まっている。聴きながら、「この2人…どうなるの?」と毎回のようにハラハラしては楽しんでいる。日常の中に転がる小さくも大きい不穏。洒落にしようとしながらも、「笑うんじゃねぇ。」と静かにフツフツ燃え上がるものがあるような。腹に一物抱えながら暮らしているような。そんな只ならぬ気配を感じられる、なかなかサスペンスめいた曲である。

  2. 本当 - クリープハイプ

    「本当」は聴くたびに、「…なんて可愛いんだ!」と思わされる一曲なのだ。不確かな二人の明日を描きながらも、どこかほっとする安心感がある。明日も当たり前の毎日が続くといいのにね…と、応援したくなる。歌詞をしりとりのように紡いでいる表現も、ユニークで温かいところが、何だか切なかったりもする。恋や日常の小さな瞬間を丁寧に切り取った、素朴さと優しさに溢れた曲だなぁと思えて、大好きだ。繰り返し聴くたび、じんわり心に残る愛おしさもたまらない。こんな風に健気になりたい、と思う。

  3. ざらめき - クリープハイプ

    尾崎世界観はどうしてこうも、女性の“いらだち”とか“こじれた未練”を絶妙に切り取ってくるんだろう。 この曲の中で印象的なのが、“熱帯魚”のたとえだ。ガラスの中できらきら光ってはいるのに、本当はどこにも行けなくて、同じ場所をぐるぐるしている——それは、気持ちの整理がつかない「あたし」の象徴なのだ。 強がってはいるくせに、結局ぜんぶ未練の塊。「分かってるのにやめられない」、そのニュアンスをこういう風に描けることが、尾崎世界観のすごいところだと思う。

  4. 凛と - クリープハイプ

    ギターリフに風を感じる。この曲が流れ始めると、空気が入れ替わるように思える。『この先も全部決まってるってさ』というその一節に、「あきらめ」、それでいて「踏ん切りの良さ」、そして、不思議と「前向きさ」が表れている。運命を受け入れるしかない中で、役を演じながら進もうとする、ある種の軽やかさがある。その潔さが、タイトルどおり「凛と」している。変に格好つけず、等身大の静かな反骨精神と少しの希望が残る、透明な決意の曲だと感じている。

  5. 幽霊失格 - クリープハイプ

    愛する人を失った後の“いてほしい”という切実な願いが滲む曲だ。もう会えないはずの人に、幽霊としてでもそばにいて欲しい、そんな矛盾した想いが、痛いほどリアルで胸に刺さる。生きていた頃のぬくもりや気配が、歌詞のあちこちに散りばめられていて、それがまた切なさを深める。私も、同じ境遇ならば実際そう思うだろう。この曲を聴くたび、恨まれてもいいから消えないでほしい、という祈りに共感してしまう。優しくも残酷な、胸に沁みる一曲である。そして、こう思われてみたい…かもしれない。